March 26, 2005

勝利しました!


ただそんだけなんですが苦労しました。

OUT-6635Pのスペックシート

今日は期末セール狙いで秋葉に行こうかと事務所に来ています。
事務所にはスキャナがあるので、春日無線変圧器OUT-6635Pに添付されていたスペックシートをスキャンしてアップしておきます。

(画像をクリックするとPDFが開きます)
周波数特性やなんかは測定条件が分からないので参考程度ですし上は100KHzまでしか測定されていませんが何かの参考になるでしょう。
不平衡電流の許容値が小さいのは、コアボリュームがないので早々に磁気飽和してしまうからではないかと。グラフでは20Hzもそこそこ出るように見えます(まあVinが0.15Vだそうなのでアレですが)し、実際に20Hzはそこそこ出ますが、歪みはかなり大きく、コアの小さなトランスの限界が分かります。そのうち(アンプがまともに動くようになったら)実測も掲載するつもりです。

と、いろいろ難点を書きましたが、2個買っても1万円には届かないわけで、価格で考えればなかなかいいトランスではないかと。世の中のトランスがタムラやISO(旧タンゴ)のみたいに高価なのばっかりになってしまったら、お気楽に管球アンプの自作が楽しめなくなってしまいますんで、春日無線変圧器には頑張って欲しいものですね。

March 25, 2005

ファイルのアクセス方法の通常とは?

ITmediaニュース:元研究員に有罪判決 ACCS不正アクセス事件など方々で話題になってますが、例の元研究員に有罪判決が出たそうで。元研究員は、ちょっとやりすぎの面があり、また指摘されているように不純な動機があったとも推測できるので、罪に問われるのはやむを得ないかもしれません。
しかし、

「問題のファイルには、FTPサーバからIDとパスワードを入力してアクセスするのが通常。CGI経由のアクセスは、FTP上のアクセス制御を回避した不正アクセス行為にあたる」

のくだりには引っかかりますね。ファイルのアクセス方法に通常もなにもないでしょう。何を持って通常とするのでしょうか? 管理者が想定していたアクセス方法が「通常」であるのなら、管理者はセキュリティホールなど放置しても構わないという論理に他なりません(そんなのは想定していなかったよ、でOK)。FTPによるアクセス制御を回避したことにしなければ、元研究員を罪に問えないということかもしれませんが、モラル破壊を招く判決じゃないでしょうか。

ACCSが一貫して自分たちを被害者としているのも何とも……。セキュリティホールがあるCGIを(一説には3年間も)放置したのはACCSですから、ACCSも元研究員と同程度の罪があるはずです。重い十字架を背負うのだみたいなことを言って、自分たちも罪を償っているのだと強調しているようですが、元研究員が法で裁かれているのに、ACCSは裁かれないという、まさにそここそが、この件につきまとう釈然としない感じをもたらしているのでしょう。

March 24, 2005

ITmediaモバイル:KDDIのフルブラウザが定額に

ITmediaモバイル:KDDIのフルブラウザが定額に他、いろいろなところでニュースになってます。Operaブラウザ搭載機カシオW21CAでWebサイトを見ても定額なら京ぽん(Willcom)より高速なブラウジングが可能で、魅力はあります。しかし個人的には、すぐ乗り換える気にはなりません。
auのプランでは、もっとも安い契約でも月々8,000円弱。一方、京ぽんのWillcomなら5,000円弱で定額です。3,000円の差はたいしたことはないような気もしますが、PHSのほうが通話料が安いんですね。PHSを固定電話代わりに使っている身としては、通話料負担が大きなauへの乗り換えには躊躇せざるを得ません。言うまでもなく音質もPHSのほうが圧倒的にいいですし。Willcomも最近はいろいろと意欲的な発表をやってますから、その様子をうかがいつつ、乗り換えるかどうか決めようかなあ。
個人的には、Willcomは音声端末のラインアップが貧弱すぎるように思います。音声定額を打ち出したのはいいけれど、端末のラインアップが事実上、2機種しかなんじゃちょっと…。
もちろん、PHSの音声なんて絶対数が少ないので端末の開発に乗り気なメーカーが無いという事情は良く分かりますが、せめて親会社の京セラくらいは音声端末の開発も頑張ってもらわないと、PHSの将来はおぼつかないでしょう。京ぽんも、Operaを搭載している以外これといった機能のない、携帯電話基準では超貧弱な音声端末と見ることもできるわけですからね。

しかし、auのサービス開始時期が5月というのも…。5月といえば昨年の京ぽん発売月。京ぽんと同時期に1年縛りで契約した人も出費無しに解約できる月ですから、京ぽん乗り換え組みを狙った開始月なんでしょうか?

March 23, 2005

.htaccessでスパムを弾いてしまう2

この小細工で現在、スパム発信元(というか中継元)のIPアドレス192件を捕捉しています。
念のためスクリプトでwhoisしてみたところ、国内のIPアドレス5件を確認。うち1件は大学(熊本大学)です。そういえば以前、信州大学もスパムの中継をやっているのを確認してます。
国立大学はIPアドレスの割り当てを潤沢に受けているところが多いですが、管理はいい加減。これは学校という場の性格上、仕方ないのだろうとは思いますが、匿名プロキシをやたら動かすのは止めて欲しいものです。
ざっとログを見たところ、このサーバーにあるほかのblogにもスパムを投げているようだったので、何件かの管理者宛に警告のメールを送ってみました。1件は即座に対処、1件は調査中、1件は無視という感じです。

スパムの中継は迷惑程度で済みますが、匿名プロキシが犯罪に使われないとも限らないですし、何を意図して動かしているのだろう? と思ったり。

March 22, 2005

6BX7GTパラP-P 壊してしまった…

昨日、寝る前にプレート電圧の変動を抑えるテストをしていたところ片チャンネルを壊してしまいました。ヒートシンクの温度を上げるために過大入力を与えたら、プチという音が…
まだ調べてませんが、各部の電圧をあたったところ2段目が動いていないので、2段目に逆バイアスがかかって壊れたのではないかと想像しています。これは設計時から想定していた事態だけに、早めに手を打っておけば良かったとガックリ。
全般に物事甘く見る傾向があるので、まあ大丈夫だ、みたいな感じでやってたのが不味かったですね~。若干、2段目の負荷を大きめにしていたことと、使用していた6BX7GTのバイアスがやや浅めだったたこと、オッシレータのアッテネータを一気に開いたこと(かなりの電圧)が重なって壊れたのでしょう。電子工作をやっていると性格がモロに出てトラブルにつながるという良い例かも…

March 20, 2005

6BX7GTパラP-P CRDの温度特性

16Ωタップから帰還をかけるよう変更。

しかし歪率に利いたのは、6BX7GTのペア組みの見直しでした。いくつかのペアを試して歪率を下げることに成功。プレート電圧を240V、無信号時40mA程度に設定することで両チャンネルとも1W時0.1%台前半にもっていくことができました。
音的にどうかはともかく、ノイズの少なさは誇れるかも。0.1mV以下で少なくとも耳では確認できません。

が、、、30分くらい使うとプレート電圧が220V台まで低下してしまいます。プレート電圧低下に伴い動作点が動き歪率が悪化。うーむ。
リプルフィルタに使っている定電流ダイオード(CRD)は、中身はFETなんで温度係数は負。温度上昇で電流が減少するのでしょう。
0.5mAのCRDを使っているときは気になるほどの電圧変動は無かった(多少は低下しましたが)ですが、CRDは微小電流では温度係数が大きくないようで、1mAに変更して負の温度係数が無視できないほど大きく出てしまったと考えられます。CRDをヒートシンクから離すとか、基板に貼り付けるとかしてしのぐつもりです…

March 19, 2005

6BX7GTパラP-P 発振は解決

始動時の発振は止まりました。
リプルフィルタのせいで、プレート電圧がゆっくりと上昇するのとヒーターのヒートアップとのからみで不安定になるポイントがありそうです。ヒーターを先にヒートアップさせるよりはプレート電圧を先に上げるほうが簡単ですから、リプルフィルタの定数を変えました。具体的には基準電圧を作る定電流ダイオードを0.5mAから1mA(E-102)に、抵抗を240kΩ+50kΩ VRに、抵抗にパラに入れるコンデンサを22μFから10μFに変更。これでプレート電圧はすっと上がるようになり、あれほど発振していた始動時も嘘のように安定しました。
プレート電圧の変動を抑え、かつプレート電圧をヒーターより心持ち遅くあげたほうが真空管にはやさしいだろう、とか思ってのことでしたが、それが仇になったようですね。

あとは歪みを何とかしないと。やっぱし、どうも聴いてて始動時はいい感じなのに時間が少したつと駄目になるのは、始動時は結構なプレート電流(片側40mAちょっとくらい)が流れているため低歪みだからだろうと思います。真空管が熱くなって定常状態に入るとプレート電流が低め(35mA程度)に落ち着くんで…

March 18, 2005

iPod mini雑感

iPod miniを毎日、使うようになって、この機械がなぜ受けたのか、何となく分かってきました。たとえば操作性です。
多くの人は知ってるでしょうが、iPod mini/iPodはリングを指でなぞる(なでる?)という独特のユーザーインタフェースを採用してます。操作にはある程度の慣れが必要(といっても数分で慣れますが)ですし、割とクリティカルに反応してしまったりもするので決して「優れたユーザーインタフェース」とは言えません。
しかし、指でなでるという操作は何となくアナログチックで、操作しながらアルバムタイトルやアーティストを選んでいると「何を聴こうかなあ」と迷いながらラックからCDを選ぶ、あの日常的な感覚に近いものがあるんですね。
Appleはことあるごとに、iPodは音楽を楽しむために設計したと述べていますが、実際に使ってみるとあながち誇大広告とは言えないかなあ、と思います。慣れが必要で、あまり優れているとも言えない、しかし楽しめるユーザーインタフェースを採用する、そのコダワリ方が、製品企画をやってる方や設計者が、自分らが欲しいと思うものを作っているのだな、という印象を抱かせます。
iTunes Music Storeの緩いDRMも、音楽を楽しむことと、アーティストの利益を損ねないあたりのバランスを上手く考えた結果だろうと思います。

日本のメーカーが、この市場で出遅れたという事実も納得できます。日本のメーカーはレーベルの既得権益を優先して消費者の方を向いていませんでしたからね。自分らの都合優先で、使い辛さや不自由さをユーザーに押しつけているようではちょっと…

そういえば、スターダストレビューの根本 要という人が以前、番組の中で「誰もコピーしたがらないような音楽は駄目ですよ」みたいなことを言ってました。この辺はアーティストの中でも意見が分かれるところでしょうが、音楽なんて日常的に何も考えずに楽しむものですからね。「アレは駄目、コレは駄目」みたいにやられれば、「じゃあ要らない」となるのは当然ではないかと。

March 17, 2005

.htaccessでスパムを弾いてしまう

コメント/トラックバックスパムは何とかNP_Blacklistなどで弾けてますが、大量のログが残るのにもウンザリしてきたので、スパムと判定されたら.htaccessにIPを記録して次から弾くことにしました。スパムは匿名プロキシからポストしますが、考えてみれば匿名プロキシ経由でアクセスしてもらう必要はないわけで、NP_Blacklistが間違いなく判定してくれてるなら.htaccessで排除しても無問題。誤判定が怖いですけど、一般的な言葉ではスパム認定しないようにはしてます(例外はポーカー(の英字表記)ですかね、これは外せません)。
blacklist/blacklist_lib.phpのpbl_logspammer()を次のように書き換えました。

function pbl_logspammer($spam) {
  $spam = trim($spam);
  $handle = fopen(__WEBLOG_ROOT.__EXT."/settings/blacklist.log", "a");
  $logline = date("F j, Y, g:i a")." #### ".$_SERVER["REMOTE_ADDR"]." ####
".$spam."\n";
  fwrite($handle, $logline);
  fclose($handle);

/* Hack ******************************** */

  $handle = fopen(".htaccessのパス", "a" );
  $logline = " deny from ".$_SERVER["REMOTE_ADDR"]."\n";
  fwrite( $handle, $logline );
  fclose( $handle );
}

簡単簡単。deny from でスパム判定されたIPが弾かれて気分いいです。

March 16, 2005

ヘッドホン・・・

iPod mini、なかなかいいです。曲によっては1Mbpsを超えるALAC(ロスレス)でも飛んだりすることはありません。もしかしたら先代のiPod miniから何かが改善されているのかもしれませんね。
アーティストやアルバムで整理してくれるのがいいです。いままで使ってたMuVo2 FMは本体側の機能が少ないので楽曲の整理にはPC上での作業が必要でしたが、iPod miniはデータを放り込んでおくだけで使えます。
難点は、イコライザーオンで低音が歪むこと。MuVo2は先代MuVoで同様の現象があったようでMuVo2ではEQオンでも低音がビビることはありませんでしたが、iPod miniはソースによって見事に歪みビビりまくってくれます。
EQが使えないので良質なヘッドホンが必要ですが、これが難しい。基本的に軟弱なので大きなのは持ち歩きたくないのですが、小さいことと音質の良いことは相反しますからね~。


AudioTechnicaのATH-EM5。かなり前に購入した携帯用のヘッドホンで、すでに生産終了ですが、よく似たシリーズは現役製品であります。低音、高音ともに良く伸びた感じで美音系。所有している、携帯できるヘッドホンの中ではもっとも音質面では不満が少ないものですが、難点は音漏れが大きいこと。構造上、耳から少し浮くので、ガンガンやってると人迷惑になるのが困ります。


でもって、音漏れが小さい携帯できる密閉型ヘッドホンということで購入したのが、このZENNHEISER PX-200です。音漏れは確かにないです。なかなか元気のいい音で悪くないのですが、低音、高音に伸びはあまりありません。ロック系をガンガン聴くのには悪くない選択と思いますが……どうにも満足できず、ここはひとつ思い切って定評のあるSHURE E3cでも買ってしまうかと思ってましたが、何しろ実売でも2万近いですから、もし気に入らないと損害が大きすぎます(さらに高価なEtymotic Research ER-4s(30,000円強)なんてのもありますけど、流石に買う気にはなれません)。

いろいろ迷った挙げ句、昨日、Audio Technica ATH-CM7SVを買ってみました。

本当はiPod miniに合わせて青(ATH-CM7BL)が良かったんですけど置いてなかったので仕方なくシルバーモデル。インナーイヤーとしては割と高い方と思いますが、やっぱりインナーイヤーには限界があるようで…。耳に付ける角度にクリティカルに反応し、どちらかというと中音が張り出した感じの音です。音質より困るのは耳に合わないこと。ポロポロ外れて落下して、ストレスたまります。アルミ削り出しはいいですけど、インナーイヤー型としては重量があるので特にケーブルが引っぱられがちな左耳が落ちやすい。ちょっと失敗したかなあ。

というわけで、なかなか良いヘッドホンに巡り会えません。やっぱり多少高くてもSHURE E3cを買っておくべきだったか…

March 15, 2005

livedoorに行ってきた

お仕事で、いま話題のライブドアに行ってきました。さすがに堀江社長にはお会いできませんでしたし、livedoor前に報道陣が群がってる姿も見れませんでしたが…

いましたよ下階に出入り待ちが。2Fエスカレーター前(あの事故があった回転ドア前)に陣取ろうとしてたんで、時の人、堀江社長の出入りがある情報をキャッチした報道関係者でしょうね。

ご苦労なことです。

March 12, 2005

トランジスタ技術ゲット

今月売り(4月号)のトランジスタ技術にはR8Cマイコンが付いてます。前回(H8)の付録は1冊しか買わず後悔したので何冊か買ってきました。

別に何を作ろうっていうわけでもないんですけどね。R8CはH8と同じルネサスですが旧三菱のM16コアを使う組み込みCPUだそうで、レジスタセットやニモニックを見ると80系に近い感じのアーキテクチャのようです。
しかし、本誌の特集の内容は……フレッシャーズとのことですけど、ほんと基礎の基礎という感じ。我々の世代だと8ビットCPUでアセンブラの洗礼を受けているというか、受けざるをえなかったため、サブルーチンとは、とか割り込みとは? みたいなのは、趣味でさんざんやってて説明してもらうまでもなかったりしますが、そういう時代が過ぎ去った後に育ったフレッシャーズは、この辺からやらないと、知らない人もいるんでしょう、多分。

良い悪いではなく、時代が違うということで。

Apple製品が増えていく

iPod mini(6GBの奴)を買ってしまいました。

別にApple好きというわけではないしMacintoshフリークでもありませんが、先日のMac mini、そしてiPod miniと立て続けにApple製品を買っているような。
高音質を目指す私(笑)としてはiPodではロスレス圧縮(ALAC)に興味があるわけで試してみてますが、たいていの曲が900Kbpsを超えます。CDが約1.2Mbpsとすると余り圧縮されていないような。
iPod miniはバッファが非力?なためかALACでエンコードしたデータは音飛びする場合があるそうです。いまのところ確認してませんが、音飛びするようなら素直にAACかMP3にするしかないですね。

March 10, 2005

Vanderpool Technology(仮想化技術)

IDFとともに、Vanderpool Technology……32ビット環境を丸ごと仮想化するインテルの次世代技術が盛んに報道されていますね。
Vanderpool Technologyの説明ではIBMの汎用機が必ずと言っていいほど引き合いに出されますが、MVSなんか出してこなくても、PCでの仮想化技術はi386でいちどやっているわけで、PCにとって目新しい技術でも何でもありません。
i386以降のCPUに設けられた仮想86モードは、I/Oを含めた仮想16ビット8086環境を32ビット環境下で実現する技術です。この技術を積極的に応用したのがWindows 386、Windows 3.x、そしてWinodws 9x/ME。これらのOSのコアはVMM(仮想マシンマネージャ)で、その上に仮想化された16ビット環境を立ち上げる手法が使われています。当時は「DOS互換の維持」が大命題でしたから、この方法は非常に有効でした。
Vanderpool Technologyは高速な仮想32ビット環境を実現すると宣伝されていますが、仮想86モードも同じで原理的には高速な仮想16ビット環境を構築できます。
当時を記憶している方は「速くなかったじゃないか」というかもしれませんが、それには理由があります。DOS時代はドライバとアプリケーションが完全に切り分けられておらず、ハードウェアに直接アクセスするアプリケーションが多数、存在したためです。お行儀の悪いDOSアプリをサポートするために、Windows 3x/9xの仮想16ビット環境では、高度なハードウェアエミュレーションを行わざるを得ず、その高速化は困難でした。
しかし、高速になった部分もあります。たとえばディスクI/O。ディスクI/Oをハードウェアを直接叩いて行うアプリはほとんどありませんでしたから、仮想化された16ビットDOS環境では16ビットアプリのディスクI/Oを32ビットドライバに渡すことができ、ディスクI/Oに関してはネイティブDOSより仮想化されたDOSの方が高速になってます。
現在のWindowsや各種UNIXはドライバとアプリケーションが綺麗に切り分けられていますから、ドライバとの合わせ技を用いれば、Vanderpool Technologyで宣伝されているような「高速な仮想32ビット環境」が容易に実現できる理屈で、不思議でも何でもありません。
もうひとつ、16ビットDOS時代はアイドル状態という概念があまりありませんでしたから、TSSでもって仮想16ビット環境にCPU時間をしっかりと割り当てる必要があったことも高速化を困難にしていた理由のひとつでしょう。DOS末期にはパワーマネージメントとの絡みでアイドル状態がありましたし、キー入力待ちもアイドル状態の一種ですが、ハードを叩き続けているようなアプリがあればCPUを割り当てざるを得ません。
一方、Windowsはほとんど大部分の時間がアイドル状態ですから、その間、別の仮想32ビット環境にCPUを割り当てることができます。こうした事情を考えると、さほど低速化せずに仮想32ビット環境を実現できるのはむしろ当たり前、騒ぐほどではないことが理解できるはずです。

今回のVanderpool Technologyは、高速なCPUの需要を喚起するための戦略というシニカルな見方もできるでしょう。いまから10年ほど前、16ビットDOSの仮想化に応じてパワフルなCPUが求められるようになり、i486、そしてPentiumという当時の新製品が爆発的に普及した事実があります。
Vanderpool Technologyを使用したOSが普及すれば、当時と同じように、よりパワフルなCPUが求められるようになるはずで、それがインテルを始めとするCPUベンダーの願望なのかもしれません。

Vanderpool Technologyも、ぶっちゃけ「歴史は繰り返す」的なものでしかないのですが、そういう論調の記事は余り見かけませんね。インテルに気兼ねして意図的に避けているのか、そもそも記事を書く側の知識が不足してるのか、単に知らないだけか分かりませんが、IBMのMVSを引き合いに出して「これこそ新技術だ」とか「高速な仮想32ビット環境凄い」みたいな言い方をされると「大丈夫かなあ」という気にもなりますよね。

DOS時代からWindows時代へと切り替わった当時は、DOSの仮想化には必然性があったと思いますし、ユーザーもそれを望みました(DOSがマルチタスクになるのだから当然でしょう)。
しかし、現在はどうでしょう? LTとの絡みも考慮すべきでしょうが、LTを欲しているのは必ずしもユーザーではないという事実もあります。32ビットWindowsを仮想化したいと願うPCユーザーがどれほどいるのでしょうね。
もちろん、「32ビット環境が仮想化できるなんて凄いじゃないか、それが進歩というものだ」という見方もできます。しかし、一方で、あり余るCPUパワーを何とかして新たな需要を喚起するための単なる戦略という見方もできることを無視しちゃいけないと思います。

(追記)
誤解のないよう付記しておきますが、32ビットの仮想化による恩恵が無いわけではありません。たとえばセキュリティの強化には威力を発揮します。
たとえば、ある仮想マシンから他の仮想マシンには一切、アクセスできないので、仮に仮想マシンAがウィルスに侵入されたり、バックドアを仕掛けられた場合、仮想マシンAを潰してしまうことで容易にクリーンアップでき、元の状態に復帰できます。UNIXでは古くからchrootというAPIレベルの仮想環境が使われてましたし、新しいSolarisには仮想マシンを使う仮想環境の機能が用意されました。仮想環境の元でWebサーバーなど外界に晒されるサーバーを動作さておけば、仮にクラックされても本体は安全というわけです(chrootはシンボリックリンクのパーミッションをミスすると簡単に破られるんで、不完全な仮想環境ですが)。要はサンドボックスですね。
もうひとつ、バイナリ互換の維持もメリットになり得ます。汎用機の仮想マシンや、WindowsのDOS互換機能なんかが、それですね。とくに汎用機では書かれてから数十年とか年季の入ったソフトをサポートする必要があり、仮想マシンで過去との互換性を維持できるようにしています。現32ビットWindowsのソフトウェアを延々と維持するために仮想マシンは有効な手段になるでしょう。
どの記事か忘れましたが、仮想マシンは高速化のためみたいな記述を見かけました。これは見当はずれというか、ちょっとワケ分かりません。仮想機能には高速化の意味はほとんどありませんし、どっちかといえば低速になるファクタの方が大きいでしょう。

March 08, 2005

リアル書店

ジョン・D・バロウの新刊


『宇宙の定数』
という本を買って読んでます。他の本でも頻出するネタですが、基本定数がらみの話題をより深く紹介するってな内容。アーサー・エディントンのために1章を割いています。エディントンは20世紀初頭に活躍した大天文学者のひとりで、もっとも知られているのは太陽の重力レンズ効果を観測して相対論の正しさを裏付けた功績ですが、その他にも恒星の内部構造の研究や、優れたポピュラーサイエンスの書き手として知られていたようです。
しかし晩年は、いくつか物理定数を無名数から演算により導くことができる(導かなければならない)という一種の数秘術とも受け取られかねない研究にはまってしまったことでも知られていて、なかなか興味深い人物です。残念ながらエディントンの著作で邦訳されたものは、すでに入手不可能のようです。

それはそれとして、私の事務所は有名な書店街にあるので、たいていの本は書店で購入していますが、最近はネット書店を活用する人が増え、身に回りにもネット書店中心で書店に行かなくなってしまったといっている人がいます。
しかし、リアル書店を見て歩くのは面白いもので、ああ、こんな本が出ているのか、みたいな発見が楽しめるのはネット書店では難しいように思うんですね。新刊の様子などから世相……いま世の中が向かっている方向も分かるし。

個人的によく利用するのは書泉グランデ。事務所に近いことと、1Fに文庫本があるという単純な理由(ちょっと文庫が見たいと言うだけで上階にいくのは面倒)で利用してます。以前は、書泉ブックマートもよく利用していました(何しろ引っ越す前は事務所から徒歩5秒でしたから)が、事務所から遠くなった上、1Fの品揃えが変わってしまったため滅多に寄らなくなってしまいました。
書泉で目当ての本が見あたらないときは三省堂東京堂書店などを利用し、その他に自然科学・哲学系書専門古書店明倫館なんかもよく利用します。
三省堂や書泉など大型書店も品揃えには当然、限りがあり、ちょっと古い本になると、在庫がありません。となると必然的に注文せざるをえないのですが、注文するくらいならリアル書店よりネット書店の方が手間が無く、また時間的にも有利です。リアル書店側も、その事実に気づいたのか、三省堂は大型の書籍注文コーナーを新設して積極的に注文に対応し始めました(その点、書泉は工夫がないですねぇ…)。

いずれにしてもネット書店がリアル書店の有力なライバルになってきているようで、リアル書店には厳しいでしょうね。三省堂のような工夫が必要になってくるのだろうなあ、と感じます。

March 07, 2005

新手のスパム

NP_Blacklistを始め、コメント/トラックバックスパム対策では含まれるリンク先でスパムを判定・防御してます。その他に文面に含まれる単語もスパム判定の基準に使われていますし、ベイジアンフィルタを使うプラグインもあるようですが、スパムのリンク先が大きな判断材料になっているのは確かですね(コメント/トラックバックスパマーはサイトにリンクを張ってGoogleの順位を上げるなどの効果を狙っているらしいんで)。
そこに目を付けたのか、Blogサービスのサイトに誘導するスパムが現れました。いまのところ、blogspot.comのものですが、ここにスパマーがサイトを作ってコメントやトラックバックでリンクしようとします。Blogサービスのドメインで弾くわけにはいかないだろうという作戦ですかね。

面倒なのでblogspot.comを含むコメント/トラックバックを弾くよう設定してしまいましたので、blogspot.comのユーザーはトラックバックできません。blogspot.comにはスパマーのサイトがあるので仕方がないです。

6BX7GTパラP-P 両チャンネル組んでみる

週末、両チャンネルを組んでみました。

しかし問題山積。
まず、歪率が悪化してしまいました(1KHz/1W時両チャンネルとも0.2%)。ノイズはさほど多くないので純粋に歪みが悪化したと思いますが理由は今のところ分かりません。
もうひとつが起動時の発振。6BX7GTのペアによっても発振の度合いが変わるようで、新たに組んだ片側は強烈に発振します(6BX7GTを入れ替えると、逆側が強烈に発振する)。何とTVI(テレビに影響)が出てしまうという。お隣の家のTVにもノイズが走ってたんじゃないかと(笑)。
実際、笑ってる場合じゃなくて何とかしなきゃならないですが、何せ起動時のみ、時間にして数十秒間程度しか発振せず、起動してしまえば非常に安定しているので対策に困ります。発振の具合を見るために、いちいち電源を落として入れて…を繰り返さなければなりません。
ステレオ状態で聴いてみましたが、いままで使っていたシングルアンプとは明らかに異なる、はっきりくっきり系の音質で、低音はやや緩い感じ。
いずれにしても、さらなる詰めが必要で、歪みに関しては

・トランスの16Ωタップから帰還をかけてみる
・帰還回路のインピーダンスを下げる
・負荷インピーダンスを変えてみる

などの手を打ってみるつもりです。発振の方は……困ったな。まあ、いろいろやってみると言うことで。

March 04, 2005

トラックバックspamキター

知らないうちに(たぶん結構前から)トラックバックスパムにやられていたようで。トラックバックは余りチェックしていなかったので気づきませんでした。さっき、ひととおりトラックバックを見てスパムを消しましたが、短期間でもスパマーの罠にはまっていたかと重うと気分悪いです。
こちらなどを参考にNP_Blacklistでトラックバックスパムも弾くよう設定。まだ検証はできていませんが多分大丈夫でしょう。
しかし、スパムがネットを荒しまわる、この現状には困ったものですね。といっても、変な規制を持ち込むのはネット的にイヤですし有効な手段があるかというと、なかなか難しいわけですが。

March 03, 2005

設計意図

回路図から設計意図をくみ取るのは難しいものです。私なんかは引き出しが少ないですし知識に乏しいですが、そんな中でも、それなりに考えながら設計しています。このblogに載せた回路の中で、どうしてこうなったのかを少しまとめておこうかと思います。多分、他の偉い人なら、もっと素晴らしい性能を持つ回路を設計できることでしょう。

●差動アンプ
DACに使った差動アンプですが、定石としては初段カレントミラー負荷でしょう。性能を出すならそうするべきと思います。当然ながら、初段カレントミラー負荷はシュミレーションの段階でいちど検討していますが、そうしなかった理由は2つあります。
ひとつは、すでに書いているように負帰還量を抑えたアンプというのを試してみたかったこと。そしてもうひとつがノイズです。
メインアンプだと、そう大きな問題にならないと思うのですが、DACのアンプはプリアンプのようなものですからノイズは極力、抑える必要があります。初段にカレントミラーを入れるとノイズが増える恐れがあると判断し抵抗負荷としました。
この回路のCMRRは良好と考えられます。DACの差動アンプはCMRRが重要です。
結果的に非常にノイズの少ないDACになり、心配していた歪率も30KHzのLPFを通せば0.02%台と、それほどイヤになるような結果にならずに済みました(歪波形で分かるように可聴域より上に折り返し雑音が漏れているためLPFを通さないとそれなりです)。

●位相余裕
いまやってる6BX7GTパラP-Pで思案したのが負帰還です。このあたりで、かなり検討を加えました。
真空管アンプは出力トランスがあり、出力トランスはある周波数以上から減衰しつつ位相が回ってしまうので、半導体アンプよりも負帰還が難しいです。
方法は二つあり、ひとつはゲインを思いっきり大きくし、1stポールを低くして大量の帰還をかける方法、もうひとつがゲインを落として負帰還量を減らす方法で、最終的に後者を選択しています。
理由は、位相余裕との兼ね合いから、前者では1stポールを相当に低く持ってきて急峻な傾斜を付けなければならず、20KHzフラットが得られるかどうか、という結果になりそうだったからです(トランスがあるからOPアンプのようにはいかないんですねー)。20KHzくらいは何とかなるかもしれませんが、20KHzでスッパリと切れるメインアンプというのはどうなのだろう? その代償として、この方法を取ると歪率などのスペックは真空管アンプとは思えないほど素晴らしいものになりますが(少なくともシミュレーションでは)。
よく考えるとDACでローパスフィルタを通し高い周波数をカットしているのだからメインアンプでは20KHzでスッパリ切れてもいいじゃいかという話もありそう。最近、ネットを検索していると、球ドラー(ボブ・ワイドラーですね)というのが一部で流行っているみたいで、要は1stポールを低くして大量の帰還をかける設計になると思いますけど、音的にどうなんですかね?
そんなこんなで結局、ゲインを抑え負帰還量を減らし安全を取るという方向で、実測でも歪率が余り良くないというわけで、良かったのか悪かったのかは何とも言えないです。

March 02, 2005

お気楽に楽しめる本

ハヤカワの新刊、ロバート・J・ソウヤーの『ホミニッド』

を買って1日くらいで読み通してしまいました。
ソウヤーはターミナル・エクスペリメントあたりは結構、面白いと思うのですが、全般に、んな馬鹿なみたいな一発ネタを発展させたお話が多いですね。先だって出た『イリーガル・エイリアン』は、エイリアンが殺人を犯し法廷に立たされる……みたいなネタ。そしてホミニッドはネアンデルタール人が進化して文明を築き上げた平行宇宙から、ネアンデルタールの物理学者が事故で、この世界にやってくるというお話。どちらもベタベタなネタで、一歩間違えば、つまらないSFモドキになりかねないような気がするんですけど、そこを上手く引っ張ってしまうあたりが、ソウヤーなんでしょう、多分。
たとえば、ホミニッドではネアンデルタール人に関する現在の知見から、彼らが文明を築きに至ったらこうであろうという社会を描いてみせてくれ、そこがひとつの読みどころになっています。逆に、その読みどころがなかったら非常につまらないお話になっちゃうような。平行宇宙なんて手垢が付いた題材ですからねー。肩が凝らずに楽しめるストーリーになってますから、電車の中で疲れずに「アハハー」と読める小説としてお勧めではないかと。

少し突っ込みを入れておくと、まずネアンデルタール人には宗教が無く、この世界にやってきたネアンデルタール物理学者が、この世界の物理学には宗教の影響があると指摘する下りがあります。私が良く読む、ジョン・D・バローが盛んに指摘している点であり、もしかしたらソウヤーもバローを読んでいるのかもなあ、と思ったり。
確かに、現在の理論物理学が宇宙開闢を追求しようとする背景にキリスト教の影響があることは否定できないかもしれません。東洋的には、仏教に端を発する(と言い切るとやや語弊があるか)因果説が浸透してますから、物事には必ず原因があり、結果があるわけで、もし宇宙に始まりがあるなら始まりを作った原因があるはずで、その原因にはさらに別の原因が……という具合に思考ループに陥ります。したがって、東洋的には宇宙に始まりはない、もしくは始まりを問うことに意味がないと考えるのですね。このような因果説が非科学的かというとそうでもなく、最新宇宙論には因果説ループにはまりこんでいると思われるフシがあるようなトピックがいくつか見受けられるように思えます。

もうひとつ、ホミニッドでは、ペンローズの『皇帝の新しい心』の中の量子脳論が引き合いに出されています。しかし、引き合いに出された微小管の量子過程が心を生み出しているという説は、生理学などの方面の専門家から嘲笑を買い、当のペンローズご本人も後に修正を余儀なくされた説です(量子脳論は相変わらず主張されていますが)。ですんで真に受けるのは危険かと。

さて、他にもう1冊、F.P.ウィルソン『始末屋ジャック 見えない敵』

いわゆるB級(失礼)ホラー。
F.P.ウィルスンは初期にはSFも書いていて、ハヤカワから1冊だけ『ホログラム街の女』というSFの邦訳が出てます(絶版)。サイバーパンク風ハードボイルド(風)小説が流行った頃の典型的なSFのひとつで、ハードボイルドなんだけど人情にもろい(要はハードボイルドになりきれない)愛すべき人物が主人公。クローンネタを絡めて、深みはないけれどお気楽に楽しめる小説でした。F.P.ウィルスンは本職が医者だそうで、医学ネタが絡むお話が多く、さすがに医学ネタは本職らしくリアリティのある題材および描写が楽しめたりします。
SFはシリーズ連作のような形だったそうで、それなりに人気もあったようですが、SF読みが少数派ですから面白くなかったのか、後にホラーに転向。『ザ・キープ』という映画化(しかし残念ながらぼろくそにけなされた三流映画)もされた小説でホラー方面での人気が定着し現在に至るという感じだそうで。もともと、読者を楽しませることにかけては、なかなかの力量のある作家で、ホラーも深みはないけれど面白く、アハハーと気楽に楽しめるので読み続けてます。始末屋ジャックシリーズの主人公ジャックも、ハードボイルドながらハードボイルドになりきれない人情の厚い愛すべきキャラで魅力たっぷりという感じですかね。
この『見えない敵』では、暗黒の者どもがウィルス……遺伝子治療に使うベクターを変異させて人類に襲いかかろうとするという、医師であるウィルスンらしいストーリー。暗黒のウィルスが広まる近未来を主人公ジャックが熱に浮かされながら幻視するあたりの運び方は、さすが元SF作家という所でしょうか。
ちなみに、F.P.ウィルスンもホラーの系譜としては、大御所H.P.ラヴクラフト系統に属するそうで。

H.P.ラヴクラフトといえば、全集の最終巻がついに刊行されました。

例のクトゥルー神話体系という奴はH.P.ラヴクラフト亡き後に捏造された体系で興味ないのですが、H.P.ラヴクラフトはある種物凄い部分(凄まじい部分)があり、この全集はすべて読み通しています。しかし、はっきりいって、この最終巻は若書きの未完短編のようなものがあったり、うーんみたいな短編があったり、全集1~6巻からこぼれた断片の寄せ集めという感じで、H.P.ラヴクラフトに突っ込んでいるマニアでないと楽しめないでしょう多分。
個人的に唯一、楽しめたのは夢書簡と題された、H.P.ラヴクラフトの書簡集くらいでしたね。H.P.ラヴクラフトが、あの壮絶な想像力を夢から得ていたことが分かり興味深いものを感じます。しかし、これは、あまりお勧めしない本ということで。

March 01, 2005

不便なコピーワンス

笠原一輝のユビキタス情報局という記事で映像コンテンツでもiPodのような事態が起きるのでは? という話が取り上げられてますね。
私もBSデジタル放送でコピーワンスの不便を痛いほど思い知らされてます。不自由きわまりないのは、HDDに録画したハイビジョン放送を他のメディアに書き出しづらい点ですね。DVDにムーブするためには再エンコードが必須です。いったん再エンコードしてもコピーワンスの原則は不変ですから、ビットレートを落とした形でしか保存できないわけで、何のためのハイビジョン放送なのかワケがわかなくなります。
現状では、馬鹿高いBlu-ray Discを除くとD-VHSだけがハイビジョンクラスのデータをムーブできる唯一のメディアで、D-VHSビデオデッキは持っていますが実時間でしかムーブできないのが不便です。DVDと違ってテープメディアには2倍速4倍速はありませんから。それに、D-VHSはテープが痛みやすいようで、テープが痛むと激しいブロックノイズに見舞われますから余り使いたくはないですね。
ムーブの不便さはBlu-ray discやHD-DVDのような大容量メディアが低価格になり普及すれば解消されるでしょう。しかし、本質的な不便さは無くならないような気もします。

家電業界が、ユーザーに著しい不便を押しつけるコピーワンスという、コンテンツホルダー側が持ち出した規制に唯々諾々と従っているのは不思議とも思えますが、一方で、これが国策という側面があることも確からしいです。一昨年くらいからコンテンツ産業の保護育成というお題目が唱えられるようになり、その中でコンテンツのコピー対策が掲げられていたりするんですよね。コンテンツ保護も良いけれど、日本でしか通用しない著作権保護システムを家電業界に押しつけているようでは、笠原さんが懸念するように日本の家電業界はボロボロになってしまうでしょう。
そもそも、デジタル家電の分野は旧来の機器よりコモディーティー化が急激ですから、高コスト体質の日本メーカーには厳しいでしょう。それに独自のコンテンツ保護政策が押しつけられているわけで、もうタイヘンですね。

人身売買国家日本

昨日、入国管理局局長だった方が、現役当時に興行ビザによる入国の調査取り締まりを強化しようとした際に、国会議員から圧力をかけられたとの発言をしていました。ある国会議員からは東京にいられなくなるよと脅されたそうで。議員の一部はあちら方面とつながりがあるという噂は良く聞きますが、こうも露骨だとは。
そういえば、学生時代にアルバイトしていた先の社長が懇意にしていた方(ビルのオーナー、青年会議所所属の現政権党党員)は、地元の有力者の息子で後に市長に立候補して当選した方でした(さらに後、なんと汚職で逮捕され有罪になってしまいました。人柄はいい方で、私の顔を覚えてくれていて街ですれ違ったときなんかには挨拶してくれていただけに何とも複雑な心境です)。
バイト先はレンタルビデオ店で、当時は商売柄、風俗に近いように受け取られてましたから、あちら方面とのトラブルもたまにあったようですが、そんなときには、その有力者が上手くやってくれているという話を聞いてました。
おそらく、同じように地元有力者-青年会議所-議員へという経歴を持つ議員も少なくないでしょう。当時の経験にてらしても、そうした経歴の中では、あちら方面とのつながりができることも、ままあることだろうと頷けます。
そういう議員を国会に送り込んでいるのは国民ですし、政権党の座に押し上げているのも国民ですからね。人身売買国家と名指しされる状況を良しとしているのも、また国民というわけで、何ともやるせない話です。